高齢者との会話は言葉遣いや言い方に注意しよう

毎日介護業務に従事していると、施設の利用者とも顔なじみの関係になり、距離も縮まってきます。介護する側も介護を受ける側も、距離が縮まることによって言葉遣いが砕けてきて、フランクな話し方になることがありますが、そのことがクレームに発展するケースもあります。第三者が客観的に会話を聞くと、介護職が高齢者を敬っていないように感じられ、それがクレームにつながるようです。「親しき中にも礼儀あり」という言葉もある通り、介護職は礼節をわきまえコミュニケーションを取ることを忘れないようにしましょう。

また、介護職がイライラしてしまい、きつい言い方や冷たい言い方をすることでもクレームになることが多々あります。介護職は法律で定められた人員配置で勤務していますが、施設ではどうしても一人で複数の高齢者に対応することになります。認知症の方や転倒リスクの高い方など、さまざまな症状の方が施設で過ごされるので、忙しくなるとついつい心ない言葉を投げかけてしまうことがあるかもしれません。その他にも、時間に追われている時に呼び止められると、きつい言い方をしてしまうこともあるでしょう。このような態度もクレームにつながるので、そんなときには、自分が介護を受ける立場になったときのことを考えて日々の業務を行うことがポイントです。

ただし、介護士も人間なので、勢い余って言葉が出てしまうこともあるでしょう。そんなときは、すぐにお詫びをしてください。自分の非を認め心から謝れば、多くの場合はクレームになることは避けられるはずです。