ケースバイケースで柔軟な対応を!

介護職は、クレームと向き合わなければならないことがしばしばあります。適切なサービスを提供していても、何かと理由をつけてクレームを入れてくる人はどこにでもいます。こうした人に対しては、非がないのであれば、毅然とした態度で対応することが大切です。相手の要求をなんでも聞いていると、要求がエスカレートしてしまいますし、特定の利用者にだけ便宜を図っていると、公平なサービスを維持できなくなるので気をつけましょう。

ただし、日常的なクレームとして多い説明不足による誤解は、介護スタッフも改めるべき点はあります。例えば、介護サービスの内容を見直す旨が家族に伝わっておらず、後から問題になるケースは少なくありません。施設側は伝えたつもりでも、利用者やその家族に正確に伝わっていないことは多いようです。特に言葉だけで伝える場合は、十分に伝わりきらなかったり、誤解が生じたりすることがあるので、できるだけ資料を用意して詳しく説明するなど、介護士側も配慮が必要になります。

それから、「介護職員の対応が悪い」「コミュニケーション能力の不足」などが原因でクレームが入ることもあります。接遇や服装に問題があったり、空気を読まない対応を指摘されたりすることは、意外に多いように思います。介護職はサービス業でもあり、介護施設におけるサービスとは、接遇や思いやりの精神などです。ときには、業務範囲外の要求をされることもありますが、そんなときは、無理のない範囲で対応するようにしましょう。施設によっては、介護業務がマニュアル化されているところもあるかもしれませんが、マニュアルに100%沿った介護もクレームを生むことがありますので、ケースバイケースで対応するようにしてください。