病院や介護施設などで働く介護職は、よく説明不足のクレームをつけられやすいようです。クレームの内容を見てみると、意思疎通が十分に出来ていなかったために起きてしまう勘違いが多く、新米のスタッフなどが最初に躓くポイントにもなっています。施設に入所する場合、利用者は事前に職員から様々な説明を受けますが、その際に思い違いが発生してしまうことは少なくありません。そのため、介護サービスの説明に慣れていない介護士は、事前に説明内容をチェックしたり、同僚のスタッフに確認してもらうと、説明不足から起こるクレームはある程度減らせるでしょう。
また、高齢者に書面を用いて説明する場合は、「資料の文字が細かくて読めない」といった場合もあるので、説明文の文字を大きめにするのもポイントです。内容が難解である場合は、図やグラフなどを用いるのもおすすめです。そして、きちんと相手が理解したかどうかの確認を取ることも忘れてはいけません。利用者やその家族は理解したつもりでも、正確な情報として記憶していない場合もあるので、勘違いが起きやすそうな場所はあらかじめ見当をつけておくことが重要です。
それから、よくあるクレームとして挙げるものに、スタッフの対応の遅さなどもあります。勤め先に利用者が多いと、忙しいときは一人一人をきちんと気にかけることができなくなってしまいます。そのため、利用者が発する重要なサインを見逃してしまうことがあり、対応が遅れてしまうケースもあります。そういった場合は、施設全体で情報を共有し、介護職全員でフォローし合えるような体制づくりを考えましょう。